ご主人のご実家を解体させて頂く事になり、そのご実家から今お住まいのマンションへお仏壇をお運びするご依頼がありました。ただ、押入れに収納したいとの事でしたが、中段板を半分切断して加工する必要があり、当社の大工が施工させて頂く事になりました。

押入れの改造

現状
施工前の押入れで、当然上下に区切る中段板があります。通常は上段にお布団、下段に衣装ケースやお布団を入れると思います。今回は左半分の中段板を切り取って、お仏壇を収納出来る様にして欲しいとのご依頼でした。

墨打ち

墨打ち
間仕切りを切断するために、お仏壇の寸法に合わせて墨打ちをします。左右2cm程度の隙間を確保するようにしました。

中段板の切断

中段板切断
押入れの中段板を切断します。切断した後、左右と奥を止めている『雑巾摺り』と呼ばれる部分を取り除くと外れます。雑巾摺りは釘とボンドでつけてありますので、取り外す際に壁紙が剥がれてしまいます。これは想定内の事ですので後程処理する事になります。
中段板切断2
中段板が切断できましたので、ヤスリで綺麗に整えています。この状態では強度がかなり落ちていますので、後程補強していく事となります。

仕切り壁の製作

墨
真ん中に仕切り壁を作るために墨打ちをします。この壁は左右の仕切りの役目と右に残した中段板の補強の役目があります。
材木
仕切り壁の枠を作る材木を準備します。寸法に合わせて材木を必要数切って準備しています。
枠
寸法にあわせて準備した木材を打ちつけていきます。これで枠を作り、コンパネを貼って壁を作っていきます。
枠2
出来上がった枠はこの様になりました。これにコンパネを左右貼っていくのですが、左は1枚で右は上下の2枚を貼ることになります。
仕切り壁
仕切りの壁が完成しました。残した中段板の補強と左右の仕切りができました。

剥がれた壁の処理

剥がれ
雑巾摺りを外した際にできた剥がれを隠していきます。新たにコンパネを貼って綺麗に仕上げることにしました。
壁
左と奥の壁の寸法を測ってコンパネを切っていきます。仕切りの壁と同じコンパネで見た目が綺麗になる様に仕上げます。
壁3
仕切りの壁と違和感が無い様に同じコンパネを貼っていきます。綺麗に貼れる様に鉋やヤスリで微調整しながら合わせます
壁4
元々床の一部が沈んでたりしたので、コンパネの寸法を微調整し、きっちり合わせたらタッカーで打ち付けていきます。
壁5
左の壁にもコンパネを貼って仏壇を収めるスペースが完成しました。この後見た目が良くなる様に雑巾摺りを新たに作成しました。

仕上げ

雑巾摺り
元々付いていた雑巾摺りを流用して違和感が無い様綺麗に仕上げていきます。大工は見た目に物凄く拘るので作業時間は二の次です。
完成
お客様のご意向を十二分に反映した押入れの完成です。右には衣装ケース等を収納されるそうです。そして左にはご実家から運んで来るお仏壇を収納します。
完成2
翌日に当社引越スタッフがお仏壇をお運びしました。完成した押入れに収納させて頂きピッタリと収まりました。お客様に大変お喜び頂きました。完成した押入れを見て、襖も張り替えたいとの事でしたので後日させて頂きます。

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