こちらの製品は素人には難しいとされる井戸掘りを誰でもDIYで簡単に失敗無く出来ることをコンセプトに開発し、当社内で製作しております。打ち込み井戸最大の弱点はジョイント部における破損で、私どもも幾度となく失敗を繰り返す中でこの方法に辿り着きました。あともう一つのこだわりは先端の刺さり性能。打ち込みが浅いうちは良いのですが、6メートル7メートル8メートルと打ち進むにつれ土の抵抗は甚大になり、先端の刺さり性能が重要になってきます。このページではDIYで井戸掘りを行うかた向けに「打ち込み矢太郎」の使い方をわかりやすく説明します。
吸水スリットについて
先端から70センチの範囲で水を取込むためのスリットを設けております。70センチという長さは私たちの経験上、ベストと思える長さなのですが、ご自身の地層に合わせて適時サンダー等でスリットを足して下さい。私どもも通常は70センチのまま使う事がほとんどですが、地層により1.5メートルや時として3メートルほどスリットを入れる場合もございます。良い水脈が期待できないなど、水脈が弱いほど広めに入れた方が良い結果につながりやすいです。また、打ち込む場所が粘土質など粘り気のある地質の場合はスリット部に土が詰まる可能性があるため、各スリットに直径10mm程度の丸穴をあけることをおすすめします。
打ち込み前の下準備
いきなり打ち込まずに、まず可能な深さまで手掘りを行って下さい。打ち込みの障害となる石やコンクリート片などは表層面に存在する場合が多いものです。
1メートル程度手掘りが理想です。これくらいを手で掘れたら次の打ち込みが非常に楽です。
打ち込み作業
打ち込みは付属の打ち込み管を上から差し込んで打ち込んで下さい。
叩き部はハードな打撃に耐えられるようプレートの全周熔接加工を行っております。
掛矢やハンマーによる手打ち以外にも電動ハンマーや杭打機による機械打ちも可能です。
鋼管のジョイント
差し込むだけでジョイント完了。
まず自己融着テープ等を使用して密封します。
さらにその上からゴリラテープなどの強力系ダクトテープを巻いて補強します。ジョイントはこれで完了。
溶接機をお持ちでしたらつなぎ目を溶接されると更に完璧です。
鋼管の溶接は意外と難しく、特に突合せ溶接などは真っ直ぐ付けるのが難しいものですがこれは差し込み溶接なのでいたって簡単。汚くても密封さえできればOKです。溶接の強度も必要ございません。連続点付けの要領でOKです。
粘土層の場合の対策
取水用のスリットに粘土が詰まっては水が取込めません。写真のように各スリットに10ミリ程度の穴をあけることをおすすめします。
各スリットに二つづつあけると更に有効ですが、砂や小石混入のリスクは高まります。粘土の強さでご判断下さい。(粘土でなく砂や土、礫の場合はスリットのままのご使用がおすすめです。)
塩ビ管を入れて揚水する場合
直接吸い上げるより中に塩ビ管を入れる方法を推奨します。塩ビ管サイズはVP13、VP16、VP20が使用可能です。