今回は奈良県香芝市にて大型の古民家を解体し、収益物件としてアパートにするというものです。こちらの古民家は駅前の狭い路地に面したところに建っており、奈良の農村部に多い4間取りの田舎建て住居と離れ、さらに風呂トイレ棟の解体工事となります。
足場の組立と養生
まずは養生シートを張るための足場づくり。駅前ということもあり、目前の路地を通行する人も多いことから、通常以上の養生を行います。
これはホウワのお約束。愛情あふれる優しい工事を行います。
屋根瓦の撤去
まず屋根瓦をめくる作業から。
めくった瓦をダンプカーのある方に運んで寄せてゆきます。足が滑る落下事故ももちろんですが、暖かい季節には蜂に注意。たまにヘビなんかも・・
屋根瓦の搬出と処分
集めた瓦をダンプカーに積んでゆきます。
これらの古瓦はリサイクル工場で再生され、瓦チップをはじめ公共の場で広く再利用されます。それにしてもすごい量と重さです。このような田舎建て住宅の場合、瓦と土だけでもおびただしい重さとなり、地震の多い昨今では本当に危険な住居と言えますね。実際に大地震が起きた地方では屋根から崩れ落ちてしまってる家が多いですが、この重さが最大の原因でしょうね。ちなみに今回の物件は屋根瓦の撤去作業に丸二日を費やしました。
躯体(建物)の取り壊し
次に躯体の取り壊しへと入ってゆきます。
このへんが解体工事のハイライトととも言える劇的な場面ではないかと思います。屋根を落として柱も倒します。まさに建物が建物でなくなる瞬間ですね。
今回は建物が大きいので、より大型の重機と二台体制となります。
解体工事 ハイライト動画
取り壊し完了と廃材の搬出処分
建物の取壊しが完了しました。引き続き廃材木材の搬出にとりかかります。
杉、桧、欅、松など国内産のいい木材が使われています。これらの廃材を木材リサイクル施設へと運搬します。これらの材木の接合部には「ほぞ」や「ほぞ穴」が切られていて当時の大工さんの技が垣間見れますね。
庭まわりの撤去工事
立派なお屋敷だけあって巨大な踏み石がありました。現在の住宅ではほとんど見られなくなった踏み石ですが、ちなみに踏み石とは玄関や縁側の上がり口に設置して、脱いだ履物を置く石のことで別名を沓(くつ)脱ぎ石とも言われます。
あまりに大きすぎ、重すぎの石につきこのままではとても手に負えません。重機にアイヨンというアタッチメントを装着して細かく砕いて搬出します。考えればこちらのお宅を建てた時代は重機なんかも今みたいに無かった時代で、おそらくコロやチェーンブロックを使用して人力で運び込んで設置したと思われますが、昔の人ってすごいですね。
残土の搬出
規定の高さまで不要な残土を取り除きます。
残土はダンプトラックで搬出。ダンプカーは残土処理場との間をひたすら往復します。
残土の搬出に時間がかかるのでダンプカーを追加です。
土の搬出が終われば整地作業に入ります。解体工事の完了が近づいてきました。
仕上げと完了
最後の細かな仕上げは手作業にて行います。
すべての工程を終え、完了となります。
ダンプに重機、その他備品を積み込み撤収します。
素敵なアパートの完成とそのアパートが常に満室となられますこと切に願っております。