今回のお客様は京都府久御山町で高床式の砂栽培に取り組まれている農場様。こちらの農場で行われているのは「スパルタ方式」という農法で必要最低限の水と肥料だけで育てることにより植物の生命力を最大限に生かし、美味しく美しい野菜が収穫できると各方面より大注目の農法です。
農場近くの地層データを取り寄せました。現地の標高は11.6メートルと低いのですが、ここはかつて沼地だったようで地下13メートルまで粘土層となっており、その下の砂利の層まで掘る必要があります。
当社は普段から浅井戸の施工が多く、ポンプ能力の関係上8メートルまでの井戸を掘ることが多いのですが、こちらの農場に限っては深さ13メートル地点まで水脈は見込めませんので、施主様には20メートル程度まで揚水可能なジェットポンプをご利用いただく事を了解のうえ、粘土層より深く掘ることになりました。
まずは細いパイプで掘削し、徐々に径を広げてゆきます。
こちらがジェットポンプが挿入可能な井戸管です。
延々と続く粘土層。10メートル以上も粘土が続く場所は珍しいです。
粘土層を突破し、砂利の層に突入しました。早速水を上げてみましたが、ニオイも無く上質な地下水が上がりました。お打合せの段階より錆水の出やすい鋼管ではなく、水道管と同じ塩ビ管での井戸をご希望されており、当農場様の品質に対する強いこだわりを感じつつ作業させていただきました。このたびのご用命ありがとうございました。