「はーるよ来い はーやく来い」 奈良の人は皆言います「お水取りがすんだら春や」

東大寺二月堂修二会(お水取り・お松明)は西暦752年から今年(2016年)で1265回目を迎えます。驚くべきことに天平勝宝4年、実忠和尚(じっちゅうかしょう)によってはじめられたこの修二会は初回から現在まで一度も途切れることなく続いています。

現在では3月1日より二週間にわたって行われていますが、かつては旧暦の2月1日から行われており、二月に修する法会という意味をこめて「修二会」と呼ばれるようになったのだそうです。

お香水は若狭から届けられる

3月12日に二月堂の若狭井で汲み上げられるお香水は、その10日前に約90Km離れた若狭から送られてくると伝えられています。ちょうど10日前にあたる3月2日に福井県小浜市の神宮寺で行われている「お水送り」によって届けられるのだそうです。

福井県小浜と奈良の東大寺が地下で繋がっているなんて、ロマンを感じますね。



期間中の混雑状況について

平日と土日、3月12日のお水取りの日ではずいぶん混雑状況に違いがあり、毎年第一週目の平日はかなり空いています。最も混雑するのは「お水取り」の行われる3月12日で、次が土日で平日はそれほどでもありません。
実際に行かれるなら午後六時までには二月堂へ到着されたほうが良いと思います。午後七時以降になると200メートルほど離れた「広場第二拝観場」からの見学になる可能性がございます。もちろん「広場第二拝観場」からも「お水取り」の松明の動きは見えますが、やはり小さくしか見えず、迫力のある臨場感を味わうことはできません。

いっぽう「お松明」は、「お水取り(12日の深夜)」の日だけしか見られないと思っている方が結構多いのですが、修二会期間中の3月1日から3月14日まで毎日あげられています。